紅の豚に出てくる憎めない空賊「マンマユート団」。
劇中でポルコ・ロッソに成敗されて尾翼部分を撃破される訳ですが、リペアは
したものの塗装代に窮して地金のままで再飛行し、空賊仲間に笑われるシーン。
同じく飛行艇ならば尾翼になろうかと思う部分、思惑と訳あって一次的に
このような状態となっています。マンマユートと同じだな、と何故か
少し嬉しい気持ちになりつつ、本当は一部分だけ剥離を施すつもりでしたが、
範囲拡大への手は止めれず、もう少しだけと思いつつ結局総剥離と相成りました。
剥離材でクリアー、ホワイト、プラサフを浮かして、スクレイパーでシコシコと
落としていった訳でありますが、工場出荷時に塗装されているであろう黒の
錆び止め塗装?がなかなか落ちず、またスリット部分の剥離に難儀して両腕が筋肉痛に
なったこと、また当初の目的とは違う方向に行ってしまったことで、
現時点までで不毛な黄金週間(3日間使用)となってしまいました。
それでも塗装、板金に関してのプロフェッショナルの苦労の一端というのは
多少でありますが、理解は出来ましたし、塗幕がこれほどの重量を占めている
ということに驚きました。剥離したエンジンフードパネルは思いの外軽いですが、
当然このままでは色々と支障も出て来ますので、塗装をお願いしようと思います。
(イタリアンジョブに間に合いますように…)
そんな作業が一段落したころ、カモシカ六ちゃんになった
フォルギエリさんが、滋賀の工場からの帰りにお立ち寄りくださいました。
常々ギミックやステッカーのチョイスを真似させてもらっている
六ちゃんでありますが、こうして並べて見るとfiat 500と600の差(違い)
というのはあらゆる箇所で顕著であることが理解できます。
fiat 500を調べ始めた時は、その名称からfiat 500が出て600が発売されたと
思い込んでおりましたが、今となっては比較出来る幸運な環境にあり、
その作りの違い・工程の違いというのは時代格差を表しており、fiat 600の
廉価版(悪い意味では無く)として、多くの人にカーライフを、という思想のもと
fiat 500が生み出されたことがよく解る時間でもありました。
こうして見てみるとプレスラインの工程だけでも大きな違いがあることが解ります。
不毛であった3日間の作業も、フォルギエリさんとパートナーも含めた
クルマ談義だけで無い会話と暖かいコーヒーで、楽しく終えることが出来ましたが、
プロフェッショナルにお願いすべき所は、したいな…と実感した時間でもありました。